訃報に触れ、関東MX業界の基盤を考える

昨年末は、モトクロス業界は悲しい訃報続きでした。

モトロマンの佐藤健二さん、プロレーサーの戸田蔵人さん・・・私は直接存じあげず、雑誌で見かけ、オフビでたまにご本人の姿を見かけ・・・という程度の一方通行の認知でしたが、立て続けにお二方が亡くなったのは、同じモトクロスを愛する者として、驚きであり、ショックでした。

そして、そんななか、ウィークエンドレーサーズを主催されるモトロマンのイベント事業部 BigCrewさんより、2016年はすべてのレース開催は無しとのメールが届く。

『皆様の暖かいご支援の中での苦渋の選択となりましたが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。』

メールに記載のあった上記の文章は、社長の突然死という状況を考えると、これはどうしようもない、本当に苦渋の決断だったのだと感じ、主催の方々の無念さも伝わってくるものがありました。

私達親子は、BigCrewさんがオフビで主催されるウィークエンドレーサーズとキッズスーパークロスに昨年は参加させていただき、どっぷりお世話になっておりました。

その参戦体験からも、主催団体の方々が熱意をもってレース主催に取り組み、Endless Dirtさんのようなカメラマンの撮影、最後の楽しい豪華景品くじ引き大会など、参加者を楽しませるための配慮の行き届いた運営が印象的でした。

ご冥福をお祈りすると同時に、我が家にとってはウィークエンドレーサーズとキッズスーパークロスという、非常に大きな楽しみを提供してくださっていたこと、こんな一個人のブログですが、改めてお礼を申し上げたいと思います。

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いざ、こうやって主催団体の会社の社長の死という突然の不幸が起こり、レース開催が実際になくなるのを目の当たりにすると、モトクロスというマイナースポーツが、志と経済基盤が両立した数少ない企業や個人が連帯したコミュニティに支えられたスポーツだと改めて実感します。

そのモトクロスに愛情もお金も時間も投資して業界を支えてくださっている方々に感謝すると共に、いっぽうで、ひとつのスポーツのインフラが、そこまで特定の企業や個人に依存している危うさは、どこかで解決すべきでは?とも思います。


たまにふと思うのですが、縁起でもないのですが「オフロードヴィレッジを運営されているウエストポイントの福本社長が、ある日、急に亡くなってしまったら、オフビやモトビはどうなるのだろう?」と・・・。

関東圏のモトクロスユーザーにとって、オフビやモトビは大きな大きな存在のインフラです。サーキットが無ければ、モトクロッサーなど走る場所がありません。

このあたりのリスクは、まじめに考えるほど、最後は、より大きな資本を持つ、メーカーレベルで対策を考え、対処していかないと危ないのでは?と感じてしまいます。

フランスではMFJにあたる競技団体が地方のコースを買い取り、運営の持続性を担保しているという雑誌記事を見ましたが、これは、国内でも同様のことをしていかないと、いつの日か、レースだけでなく、サーキットも突然死がやってきてもおかしくありません。


もはや国内で販売されるモトクロッサーの数などしれているため、経済合理性としては、メーカーがオフロードの国内サーキットを買収するというのは考えられないかもしれませんが、オフロードバイクの裾野を形成し、守るためにも、ぜひ関東圏がお膝元でもあるHONDAさんあたりが、そのあたりをちゃんと考えて欲しいな・・と、いちモトクロスファンとしては願うところです。(サーキットの安定的な運営~持続性の担保が目的とすれば、別にHONDAさんのようなメーカーがウエストポイントさんを買収することが必須や最善策とは思いません。会社単位ではなくサーキットの権利のみを買い上げ、ウエストポイントさんに長期的な契約で運営委託費を支払うという形であれば、外形的には何も変化なく、これまでとの継続性は担保されるやり方もあるでしょう)

また、NewsMotoで読んだ記事ですが、米国ではGEICOホンダのオーナーのひとりであるマイク・グロンドール氏という方が、全米900店舗以上展開するフィットネスジム「Planet Fitness」の設立者で資産家らしく、モトクロスのコースを買い取ったり、Aliasというウェアメーカーにも関わっているようです。日本国内のモトクロスの世界にも、ビジネスで成功し、良い意味でビジネス感覚を持ちつつモトクロス愛もある方が業界に参画してくるといいな、と個人的には思います。

一般論として、既存の業界で核となっているベテランコミュニティの方々と、ビジネス感覚の強い人々は多少の考えの違いもあり、軋轢も起きやすいのですが、ある程度業界が発展し、ビジネスとしてお金がまわっていかなければ、やはりスポーツは盛り上がりません。モトクロスの業界に深く関わる方々が幸せに暮らすためにも、相応の経済的リターンが得られるスポーツになることは大変重要だと思います。(言うは易く行うは難しの典型ですが・・・)

昔は今よりマイナースポーツだったヨガやマラソンが盛り上がって浸透したように、モトクロスも、しっかりとマーケティング戦略を立て、ライダーや観戦者がエントリーしやすい環境整備をしていくことで、いつの日か、より盛り上がる業界になって欲しいな。


いろいろと整理がつかぬまま書いてしまいましたが、佐藤健二さま、戸田蔵人さま、お二方のご冥福をお祈りいたします。


個人的には、この戸田蔵人さんのTweetを見ると、今でも胸がしめつけられます・・・


P.S
日頃は当たり前と思って忘れてしまいがちですが、モトクロスのインフラであるサーキットやレースの運営を支えてくださっている企業や個人の方々に、改めて深く感謝したいと思います。

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YamaGuuci#29

「速さより、ミーハーさを楽しむ親子」20年ぶりにモトクロスに復帰したオヤジが、息子と一緒に週末ライドを楽しんでいるサンデー親子レーサーです / CRF250R & DR-Z50